スムージーのバリエーションのアイデア

ピュアスムージーの魅力は、そのカラフルな色と様々なバリエーションです。スムージーを習慣にしていくために欠かせないバリエーションは、食材の使い方を修得することで無限大に広がっていきます。

ここでは、基本のレシピを活かして様々なスムージーが作れるようになるポイントを学習しましょう。

スムージーに使用できる葉野菜(グリーン)

グリーンタイプのスムージーを作る際、グリーンの葉野菜はローテーションさせることが大切だと学習しました。スムージーに使用できる葉野菜は様々な種類があります。

年間を通して安定的に手に入れやすい葉野菜もありますが、旬のものを取り入れることも重要です。旬の時期と使う際の注意点なども合わせて覚えましょう。

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スムージー素材にぴったりのグリーンたち

  • ほうれん草・・・12〜3月。栄養価が高く、グリーンの色が濃い。アクが気になる場合は、赤軸ほうれん草かサラダほうれん草を使用するのがおすすめ。
  • 小松菜・・・12〜2月。栄養価が高く使いやすいグリーン。冬の小松菜は甘く、夏にかけて辛みが増す。
  • チンゲンサイ・・・9〜11月。癖がなく使いやすいグリーン。初心者の人にもぴったり。
  • 水菜・・・12〜3月。アブラナ科なので、大量にいれすぎると時期によっては少し辛い。
  • ケール・・・3〜5、10〜12月。青汁の代表格。
  • 春菊・・・11〜3月。香りに癖があるが、スムージーにするとマイルドになる。
  • 菜の花・・・12〜3月。苦味がある。カルシウムが豊富なアブラナ科のグリーン。
  • 大根やカブの葉・・・大根の時期。根の部分より栄養が豊富。
  • おかひじき・・・3〜7月。癖がなく使いやすい。
  • 明日葉・・・2〜5月。少し酸味がある。ビタミンB12が含まれるグリーン
  • サニーレタス・・・9〜4月。少し苦味がある。
  • モロヘイヤ・・・6〜9月。水溶性食物繊維も豊富、粘りのあるスムージーができる

これらの他にも、地域性のある変わった葉野菜もあるので、地元の葉野菜も積極的に利用してみましょう。自分が住んでいる風土に合った、住んでいる土地のものを使うことで、その土地で生きるために必要な栄養素が摂取できます。また、旬の素材はお手頃な価格で手に入り栄養価も高いので、季節によっていろいろなグリーンを試してみましょう。

使用しない葉野菜

スムージーには様々な葉野菜が使用できますが、ピュアスムージーには下記のものは使用しません。どれも野菜としてすばらしい点もありますが、スムージーには適していない、使い方が難しい点があるためです。スムージー以外の形で食事に取り入れていきましょう。

  • 人参の葉・・・根の部分と同様、ビタミンCを破壊するアスコルビナーゼが含まれているため。
  • キャベツや白菜・・・でんぷん質が多く、他のグリーンや果物に比べて消化に負担がかかるため。また色も薄く、クロロフィルの含有量が少ないため。
  • レタス・・・サンドイッチなどに入っている色の薄いレタス。クロロフィルの含有量が少ないため。

フルーツチェンジのポイントをマスター!

日本では「フルーツ」「果物」とひとまとまりに呼ばれていますが、実は様々な分類があります。そしてそれぞれに特有の性質があります。

スムージーに使用する際も、それぞれのフルーツの使い方のポイントを押さえておくとアレンジがしやすくなります。特徴を活かす使い方を修得し、旬のフルーツをどんどん取り入れてみましょう。

フルーツの4つの分類

フルーツを4つのカテゴリに分類してみましょう。主に味での分類ですが、フルーツが持つ特性も考慮しています。

①酸味の強いフルーツ

グレープフルーツ、オレンジ、イチゴ、パイナップル、サワーチェリーなど

②少し酸味のあるフルーツ

リンゴ、アプリコット、マンゴー、パパイヤ、桃、洋ナシ、ブラックベリーなど

③甘いフルーツ

バナナ、デーツ、イチジク、レーズン、プルーン、柿など

④メロン類

メロン、スイカなど

この4つの分類を中心に、次からフルーツの分類を生かした組み合わせを考えて行きましょう。

フルーツの分類を活かしたスムージーへの組み合わせ

基本的に、番号が隣同士の組み合わせはスムージーにぴったりです。例えば、少し酸味のあるフルーツ×酸味の強いフルーツ少し酸味のあるフルーツ×甘いフルーツの組み合わせなどは味もまとまりがあり、さらに消化にも優しい組み合わせとなります。

スムージー素材の組み合わせにおいて、消化に焦点を当てた時に注意したいのは次の2つの組み合わせです。これらの組み合わせはスムーズに消化が進みにくくなるため、意識してみましょう。

酸味の強いフルーツ×甘いフルーツ

  • イチゴとバナナ
  • グレープフルーツとバナナ・・・などの組み合わせ

酸味の強い果物と甘い果物を同時に食べる事で、消化器官に負担がかかる可能性があります。イチゴなどの酸味が、甘いフルーツの消化酵素の働きを妨げる働きをするため、消化するのに時間がかかる組み合わせとなります。

メロン類と他のフルーツ

メロンやスイカ類は、他のフルーツと比べて消化時間が非常に早い果物です。そのため一緒に食べると、他のフルーツが消化されるまで胃から腸に移動することができずに、その結果、胃の中で発酵してしまい、ガスが溜まって胃がはったり、ゲップが出たりと不快な感覚を生じることがあります。

メロンやスイカは単体で、空腹時に食べるのがお勧めです。

水分量を考慮した組み合わせ

ピュアスムージーは水を入れないため、水分の多い果物を使用することがなめらかなスムージーを作るためのポイントです。アレンジする際も、フルーツの水分量に注目してみましょう。

素材をチェンジする際も、同じくらいの水分量のあるものに変えてみると、スムージーのテクスチャーなど出来上がりイメージはそのまま、新たな味で作ることができます。

柑橘系同士のチェンジ

レシピの中の「みかん」「オレンジ」「グレープフルーツ」などの柑橘系は、どれも水分が多いため旬の時期の柑橘に置き換えが可能です。みかんやオレンジ系は甘みが強いスムージーになり、色もはっきりとしたオレンジ色になります。

一方グレープフルーツ系にすると、さっぱりと爽やかな味になります。また中袋に歯ごたえがあるため、しっかり撹拌しないとこの袋の繊維質が舌触りとして残る事もあります。

旬の柑橘を楽しんでレシピをアレンジしていきましょう。

※輸入物の柑橘は、防カビ剤や防腐剤などの影響が心配なため、できるだけ国産を用いるのが理想です。グレープフルーツなら、和製グレープフルーツといわれる晩柑やジューシーオレンジ、オレンジなら夏の時期は国産もたくさんの品種があります。甘夏や夏みかんなどにしてもまた違った味のスムージーができます。

※柑橘類の種は消化に負担がかかるため、しっかり取り除きましょう。

仁果類のチェンジ

りんごや梨などは、花托という花のつけねが発達した部分を食べている仁果類に分類されるフルーツです。仁果類は水分量が多くスムージーにしやすいため登場回数も多くなり、置き換えもしやすい果物です。

仁果類には、りんご、なし、洋梨などが含まれます。

味による組み合わせ

最初のフルーツの分類で示したように、フルーツは酸味や甘みなどで分類されます。味が同じグループで置き換えることにより、味のバランスを保ったまま,違った組み合わせのスムージーを作る事ができます。

色による組み合わせ

カラースムージーを作る際は、色を注意して見てみるのもポイントです。同じ系統の色で置き換えをすると、色のイメージをそのままに味の違うスムージーが作れます。

※りんごの皮は赤で中身が白いですが、撹拌すると酸化が進み、色が茶色になります。白いイメージのスムージーを作るとどんどん茶色に変化してしまうため、注意が必要です。バナナも同様に、時間が経過すると茶色になります。

使えるハーブ

ハーブが使いこなせるようになると、スムージーのバリエーションがさらに広がります。ハーブを使用する際のポイントは、使用量です。

ハーブは薬効があり、風味も様々なため、スムージーにプラスするとバリエーションが広がります。使い方次第で薬にもなりますが、効能が強いため量が多いと毒にもなりかねません。使用量は最大果物:ハーブ=9:1を目安に使い過ぎないようにしましょう。グリーンタイプに風味としてプラスする場合も、量は少量を使用してください。

このポイントを守って、いろいろな香りや風味を楽しみましょう。

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  • 大葉・・・7〜10月。亜鉛やマグネシウム、ビタミンEが多く、抗アレルギー作用もある。
  • ミント・・・5月〜9月。いろいろな種類があり、風味も異なる。抗炎症作用や清涼感が特徴。
  • バジル・・・7〜8月。マグネシウムが豊富で香りにリラックス効果。スープタイプのスムージーにも◎。
  • パセリ・・・3〜6月。カリウム、カルシウム、鉄の含有量がトップクラスである。
  • セロリ・・・11〜5月。香りにはリラックス効果がある。葉のほうがスムージーにはおすすめ。
  • 三つ葉・・・12〜4月。独特の香りはスムージーにしても◎。リラックス効果もあり。
  • パクチー・・・3〜6月。デトックス効果が非常に高く有害金属などの排泄を助けるキレート効果などが期待できる。
  • よもぎ・・・3〜5月。独特の苦味で、デトックス効果が高いハーブ。

この他にも、様々な種類のハーブがあるので、気になるものがあれば一度効能などを調べて使用してみるとよいでしょう。

大切なので何度も記載しますが、ハーブは他の葉野菜とは異なり薬効があるため、使用量には注意しましょう。

使えるスパイス

スパイスには高いデトックス効果温める効果があります。少し風味を足すためにトッピングしたり、冷えが気になる方はスムージーに加えて使ってみましょう。

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  • シナモン
  • ナツメグ
  • 生姜
  • ブラックペッパーなどのこしょう類
  • カイエンペッパー
  • カルダモン
  • カレースパイス・・・など

スムージーに使用する場合は、パウダー状のものが使いやすくおすすめです。生姜など、チューブタイプのものは添加物が多いため、生かパウダーを使用しましょう。

ここで学んだ様々な知識があれば、基本のレシピをアレンジしたり旬の食材を取り入れて、どんどんオリジナルのスムージーや、自分の体調に合うスムージーを作ることができます。

レシピを必要とせずに、今ある食材や旬の食材で、季節や体調に合ったスムージーが作れる。
そんな素敵な技術を持っている、スムージースペシャリストになりましょう。

※フルーツの分類について

記載したフルーツの酸味、甘みなどの分類は諸説あり、おおむね30年ほど前欧米で作られた分類をそのまま日本に持ち込んだ情報が多くなっています。ただ、現代の日本のフルーツ事情は大きく変化しています。

この分類を見た時に、酸味の強い果物に「オレンジ、イチゴ、パイナップル」、少し酸味がある果物に「マンゴー」などが分類されていることに疑問を持たれた方もいらっしゃるでしょう。

現代の日本の果物は、諸外国のものに比べてどんどん糖度が増しています。日本では果物の甘さが、高級で美味しいフルーツの基準として重視される部分であり、品種改良や栽培方法も糖度を高めるための方法を採用しているからです。

また、果物は自然の恵みの農作物ですので、全てが同じ味とは限りません。酸っぱいみかんもあれば、甘いみかんもあります。完熟したマンゴーはとろけるような甘さですが、輸入品のマンゴーには酸味が強く感じられるものもあります。

このように、酸味や甘みなどの果物の食べ合わせに関しては分類はあくまで参考として覚えておき、酸っぱいか甘いかは、一度味見して自分の感覚を信じて判断してみてください。

スムージースペシャリスト資格取得講座の中では、「自分の体の反応や感覚に素直になる」「理論を学んで応用する」ということを重視しています。果物の分類に関しても、ぜひ目の前の果物と自分の感覚で判断してみましょう。